定年退職されたとき
定年退職が近づく頃には子どもが独立し、住宅ローンの支払いを終える方も多いことでしょう。 収入が減ったにもかかわらず現役の時と同じ保障内容では無駄な保険料を払ってしまう可能性があります。
また、これからは長生きリスクに備えるためにも医療保障や介護保障に重点を置くことも必要となりますので、内容を確認される意味でも見直されることをおすすめいたします。
死亡保障について・・・
お子さまが独立されると、万が一の時の経済的リスクは低くなります。住宅ローンを終えられている方は特に無駄に保障を備える必要はありません。 扶養される方がいらっしゃらない方はお亡くなりになられたときの整理資金(お葬式代、お墓代)を備える程度でもよいでしょう。
ただ、資産家の方などで相続対策の必要がある場合は、別途死亡保障が必要となりますので、ファイナンシャルプランナーや専門家などに相談されることをおすすめいたします。
医療保障について・・・
健康保険法の改正により、高齢者の医療費自己負担は増える傾向にあります。 また、年齢的にも疾病・入院の可能性が高くなりますので医療保険に未加入の方については加入されることをおすすめいたします。 尚、すでにご加入されている方でも特約として医療保障を確保されている方については80歳までしか特約更新ができないなどといった保障期間に限りがありますので注意しましょう。
また、奥様の医療保障をご主人の家族特約として確保されている方についてもご主人が亡くなられた時に保障がなくなる可能性がありますので注意が必要です。 ご高齢者の場合、保障がなくなった後に再び医療保険に加入しようとしても、健康上の問題で加入できないこともありますので、 健康なうちにできれば保険期間が終身の医療保障を確保されることをおすすめいたします。
介護保障について・・・
2000年4月に公的介護保険制度が導入され、要介護度に応じて介護サービスが利用できるようになりました。 しかし、現実は介護保険が適用される特別養護老人ホームの入居待機者が約52万人 ※に上り、介護療養型医療施設は2012年3月で廃止され、 また地域によっては大幅な介護度ダウンが発生し、介護認定を受けることすら難しくなっているケースが多いと報道されています。
公的介護保険を活用できたとしても1割の自己負担がありますし、支給限度額も設定されていますので、日常生活を営む上で経済的負担は大きいといえるでしょう。 医療保障に加え、介護保障についても検討されることが望ましいといえます。
厚生労働省「特別養護老人ホームの入所申込者の状況」より引用
貯蓄について・・・
退職金をはじめとする預貯金の運用は今後どのような老後生活が送れるかが決まる重要なポイントとなります。 金融商品の特性をよく理解して、運用することが必要となります。
若い頃と違い基本的には安全性を重視された方が望ましいので、ハイリスク・ハイリターンの商品をすすめられないためにもいきなり販売窓口に行かず、 ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談されることをおすすめいたします。